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本号がもたらしてくれるのは、「ワインをより深く理解し、より自分らしく楽しめるようになる」という確かな手応えです。ボルドーの“今”と“これから”、そして未来へと歩むシャンパーニュの動き——世界の主要産地がどんな方向へ進み、どんな価値を生み出そうとしているのか。その“大きな流れ”を把握することで、日々のワイン選びに自信が生まれ、レストランでも自宅でも、選んだ一本があなたの食卓により強い意味を持ち始めます。

さらに本号では、日本の魅力にもフォーカスします。「北陸 酒ツーリズム」では、地域ならではの食文化とワイン・日本酒の関係性を知ることで、“土地を味わう”視点が自然と身につきます。冬の富良野をめぐる企画では、国産ワインの今と可能性を具体的に捉えられ、旅先の選択肢や次に飲む1本の幅が驚くほど広がるはずです。国内外を通して「未来へ向かう産地」を体系的に理解できることが、この号の大きな価値といえます。

この1冊が、あなたのワイン時間をより自由で豊かにするきっかけになればと願っています。


■新時代！ボルドーの“今”と“これから”


クラシックで格式高いワイン、というイメージが根強いボルドー。しかし今、かの地では新しいことに取り組む造り手が続々と登場し、多様なニーズや環境の変化に応えるため、これまでにない試みが展開されている。変化を恐れない姿勢はボルドーを再び刺激的な産地へと導く。本特集では、伝統と受け継がれるスピリット、新しい息吹が融合するボルドーの“現在とこれから”に迫る。

■未来をにつなげるシャンパーニュ


長い時間をかけて大地の恵みと人の手によってはぐくまれてきたシャンパーニュ。今日、気候変動や消費スタイルの変化など、新しい時代の課題に直面するなかで、生産者たちはひたむきにシャンパーニュを造り続けている。本企画では「サステイナブルな栽培」「新時代醸造家」「新しい価値観」に基づくシャンパーニュを試飲。シャンパーニュの未来について考察した。

■未来を紡ぐシャンパーニュ


世界中を取り巻く地球温暖化の脅威はシャンパーニュにもおよんでいる。生産者達はこの気候変動に対応するべく、あらゆる工夫や対策を講じ、シャンパーニュの味わいを守っている。本企画ではフランス在住のジャーナリスト・熊田有希子さんが現地のメゾンを訪問。「ラリエ」「ジョセフ・ペリエ」「アンリオ」「ランソン」「マイィ グラン・クリュ」など名だたる生産者に話を聞いた。

■北陸 酒ツーリズム


"日本海の新鮮な魚介類、美味しいお米、自然の力がはぐくむ発酵食品……。北陸は、日本海と立山連峰に抱かれた豊かな風土の中で、独自の酒文化をはぐくんできた。ワイナリーは冷涼な気候と風土を生かし、近年は国際的にも評価を得る高品質なワインを生み出している。一方で、歴史ある酒蔵は清冽な水と地元の米を背景に、伝統を受け継ぎながら革新を重ねている。
北陸新幹線が福井の敦賀まで延伸したことにより、3県を巡りやすくなり、その魅力をより立体的に味わえる旅が可能になった。本企画では、石川県・富山県・福井県の3県を巡り、その豊かな酒と食の世界を余すところなく紹介。

■冬の富良野 ワインとりっぷ


冬の富良野は、ラベンダーの季節とは異なる静謐な美しさと、雪に包まれた幻想的な風景で多くの観光客を惹きつけている。今回は富良野に点在する4つのワイナリーを巡り、地元の食を味わえる飲食店やスポットを取材。ワインが導く、新しい富良野旅スタート！