●コンセプト PREDA III Classicは、『管球王国』100号の企画「マイ・ハンディクラフト」で、オーロラサウンドを主宰する唐木志延夫氏が製作記事を発表した半導体式プリアンプです。定評あるオーロラサウンド製プリアンプPREDA IIIをベースにする設計で、特別仕様として英国SIFAM製VUメーターやアルプス製高音質ボリュウムを左右独立で搭載し、ヴィンテージ業務用機に通じるクラシカルな意匠で遊び心も追求しています。信号系の完全バランス伝送、左右独立コンストラクションなど回路の基本はPREDA IIIの特徴を引き継いでいます。
●使用パーツ PREDA III Classicは電源トランス、電源回路、アンプ回路、ボリュウムすべてがL/Rch独立の構成です。信号系は完全バランス設計で、半導体による差動入力回路でバランス、アンバランス両方の入出力の組合せに対応します。アンプ部に使われる半導体は、すべて1970〜80年代に生産され、ノイズが少なく周波数特性に優れた国産のNECと東芝製です。信号系の配線材にはウェスタン・エレクトリック(WE)製AWG24単線ケーブルを使い、音質をチューニングしています。
左右独立のボリュウムはアルプス製RK501シリーズの2連を採用しています。黄銅削出しの堅牢な構造で、低歪率のカーボン抵抗体が使われ、音質と操作感に優れた最高級品です。ステレオ/モノーラルの切替えや左右独立のグローバル位相とミュートの切替え機能を装備し、部屋の環境に合わせた音量調整やオーディオシステムと音源のチェックがしやすい仕様です。切替えのレバースイッチには意匠のマッチングも狙ってエレキギターに使われるピックアップ切替え用を使っています。英国SIFAM製のVUメーターは業務機での採用も知られ、視認性に優れています。