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エフゲニー・ムラヴィンスキー(指揮)
レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団
■発売日:2023年11月18日
■品番:ESLG-10004
■仕様:LP
■JAN:4907034225019
■レーベル:Deutsche Grammophon
■ジャンル:交響曲
■厚紙シングルA 式ジャケット
■180g重量盤
このサウンドでこそ聴きたかった!
録音後半世紀を経ても輝き続けるムラヴィンスキー不朽の名盤。
レニングラード・フィルの鉄壁のアンサンブルが炸裂!
■録音後60 年以上を経ても失われぬ演奏の生命力
20世紀のロシアを代表する巨匠エフゲニー・ムラヴィンスキー(1903〜1998)が、1960年にドイツ・グラモフォンに録音したチャイコフキーの後期交響曲集は、発売以来一度もカタログから消えたことがない不朽の名盤。重厚で輝かしい金管や、コントラバスにいたるまで一糸乱れぬ弦のアンサンブルなど、ロシアの演奏伝統に依拠しつつも、粗野に走らず独自の洗練を感じさせる個性的な解釈は、ムラヴィンスキーのトレードマークです。その中から人気曲・交響曲第5 番をアナログ盤でリリースいたします。深い情感をたたえつつも感傷的にならない第1楽章と第2楽章、優美の極みともいうべき第3楽章、そして弦楽パートが疾走する第4楽章など、聴き所は無数にあります。
■ムラヴィンスキー/レニングラードの全録音中、ベストのクオリティ
ムラヴィンスキーとレニングラード・フィルは、1960年の10月から11月にかけて、イギリス、フランス、ベルギー、オランダ、イタリア、スイス、オーストリアを巡る長期演奏旅行に出ました。海外への渡航を厳しく制限されていたムラヴィンスキーにとっては、1956年5月〜6月のドイツ、スイス、オーストリアへの演奏旅行以来4年ぶりの西側へのツアーとなり、ショスタコーヴィチの交響曲第8番のイギリス初演(9月23日=BBCによるライヴ収録あり)を含むお得意のロシアものを中心に演目を組み、鉄壁のアンサンブルを披露して、各地の聴衆の度肝を抜きました。この機会をとらえ、ドイツ・グラモフォンはチャイコフスキーの後期交響曲3曲の録音を実施、ツアーの最初の公演国イギリス、エジンバラでの演奏会のあとロンドンで交響曲第4番が収録され、ツアーの最後の地となったウィーンでの演奏会の後、第5番と第6番「悲愴」が収録されました(ロストロポーヴィチの独奏によるシューマンのチェロ協奏曲やオーケストラ曲の録音は、ツアーに同行したロジェストヴェンスキーが担当)。レニングラード・フィルは、1956年6月の訪欧時にもドイツ・グラモフォンにチャイコフスキーの後期交響曲をモノラルで録音していますが、この時はムラヴィンスキーが指揮したのは第5番と第6番「悲愴」のみで、第4番はクルト・ザンデルリンクの担当でした。
■わずか4 年での再録音
前回の録音から4年しか経っていないにもかかわらずドイツ・グラモフォンが再録音に踏み切った大きな理由は、1950年代後半に新しく導入されたステレオ技術によってステレオ・レコードを発売したいという点だったと思われます。ムラヴィンスキーは、この時までにソビエトの国営公社であったメロディア・レーベルにも後期交響曲の録音を行なっており(第4番=1958年、第5番=1940年代後半、第6番=1949年)、ヨーロッパでもさまざまなレーベルを通じて発売されていました。それらの録音からも1938年以来強い絆で結びついていたこのコンビ独特の演奏解釈はすでに確立されていることは聴き取ることができるものの、音質の貧しさは西側のそれに比すべくもありませんでした。この1960年録音以降、演奏会のライヴからのCD化もされていますが、音質と演奏両面のクオリティで匹敵する録音はほかにはありません。それだけでなく、ムラヴィンスキー=レニングラード・フィルの全録音の中でも最高のクオリティを誇るものです。
■ヨーロッパ屈指の音響を誇るムジークフェラインザールで収録
交響曲第5番は、第6番とともにウィーンのムジークフェラインザールというヨーロッパ屈指の音響を誇る名ホールで収録されました。この大曲2曲をわずか2日間で収録するというのも、ツアー中での演奏の積み重ねを物語るものといえましょう。この時期のドイツ・グラモフォンのサウンドらしい、コンサートホール的な奥行き感がそなわった名録音です。ムラヴィンスキーのソ連録音は概してきめの粗いサウンドの録音が多く、このコンビのこのグラモフォン録音は、オーケストラの備えていた迫力のみならず美感をも余すところなく捉えています。また特筆すべきは、レニングラード・フィルの通常の古典配置と異なり、L→Rチャンネルで、弦楽器を第1ヴァイオリン→第2ヴァイオリン→ヴィオラ→チェロ→コントラバスというモダン配置にしている点。ムラヴィンスキーのステレオ録音でこの配置を採用しているのはこの時の録音だけです。
■現在考え得る最高の状態でアナログレコードに
今回のアナログレコードは、オリジナルマスターより「Esoteric Mastering」にて、新たにアナログレコード専用のマスタリングを行いました。入念に調整されたESOTERICの最高級機材Master Sound Discrete DACとMaster Sound Discrete Clock、MEXCELケーブルを惜しげもなく使用し、徹底して高音質化を目指したマスターを作成しました。
アナログ・カッティングは、ミキサーズラボ社にて、アナログ最盛期の名機、ノイマン社製カッティング・レースVMS80を使用しました。同機はアナログレコード最盛期に西ドイツで製造され、現在日本国内では2台しか稼働していません。
ミキサーズラボ社のご協力を得て、カッティングルームに「Esoteric Mastering」の機材を持ち込み、出力をノイマン社製カッティング・コンソールSP79Cにダイレクトに接続。コンソールのイコライザーを使わずに、「Esoteric Mastering」サウンドをそのまま、カッティング工程へ送り込みます。
カッティングは、ミキサーズラボ社のカッティング・エンジニア北村勝敏氏。匠の手腕をマスター盤に注ぎ込んで頂きました。
現在では、レコード・プレス用のマスター盤カッティングのみで、試聴のためだけにラッカー盤をカッティングする事は稀ですが、エソテリックでは音質を追及するため、コンソールへの伝送方式を変えながら複数のラッカー盤を作成しま
した。
作成した複数のラッカー盤は、エソテリック・マスタリング・センターへ持ち帰り、ESOTERIC のアナログターンテーブルGrandioso T1で試聴・音質確認を行い、最適な伝送方法を決定しています。
徹底してアナログの音にこだわりを込めて作成し、オリジナルマスターのもつ情報を伸びやかなサウンドでアナログレコード化することに成功しています。
収録曲
ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
交響曲 第5番 ホ短調 作品64
Side1
[1] 第1楽章 : Andante - Allegro con anima
[2] 第2楽章 : Andante cantabile,con alcuna licenza
Side2
[1] 第3楽章 : Valse. Allegro moderato
[2] 第4楽章 : Finale. Andante maestoso - Allegro vivace
レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:エフゲニー・ムラヴィンスキー
[録音]1960年11月9日&10日、ウィーン、ムジークフェラインザール
[LP 初出]LPM-18658 (1960年)
[日本盤LP 初出]SLGM-1023 (1961年)
[オリジナル・レコーディング]
[プロデューサー]カール=ハインツ・シュナイダー
[レコーディング・エンジニア]ハラルド・バウディス
[アナログレコード]
[プロデューサー] 大間知基彰(エソテリック株式会社)
[アソシエイト・プロデューサー] 吉田譲(エソテリック株式会社)
[リマスタリング・エンジニア] 東野真哉(エソテリック株式会社)
[リマスター]2023 年7 月 エソテリック・マスタリング・センター 「Esoteric Mastering」システム
[アナログレコード・カッティング] 北村勝敏 (株式会社ミキサーズラボ)
[解説]浅里公三 諸石幸生
[企画・販売] エソテリック株式会社
[企画・協力] 東京電化株式会社