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モーツァルト:レクイエム (CD/SACDハイブリッド)
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モーツァルト:レクイエム (CD/SACDハイブリッド)
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カール・ベーム(指揮)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ウィーン国立歌劇場合唱団
マティス(S)、ハマリ(A)、オフマン(T)、リッダーブッシュ(Bs)
■品番:ESSG-90269
■仕様:Super Audio CD ハイブリッド
■JAN:4907034224708
■レーベル:Deutsche Grammophon
■ジャンル:交響曲
■発売日:2022年12月10日
■制作・発売:ユニバーサル ミュージック合同会社
■企画・販売:エソテリック株式会社
※海外販売不可につき、商品配送先が海外転送業者(代理購入も含む)の場合、また海外転送・転売目的と弊社が判断した場合は断りなくご注文をキャンセルとさせていただきます。あらかじめご了承ください。
モーツァルトの「白鳥の歌」へのベームの切々たる哀惜の念が結実。
■ドイツ・オーストリア音楽の本質を真っ正直に伝えるベーム
生前はウィーン・フィルやベルリン・フィルから神のように崇められ、カラヤンと人気を二分したオーストリアの名指揮者カール・ベーム(1894-1981)。音楽を流麗に磨き上げるカラヤンの派手な音楽作りと比べて、素朴で質実剛健・愚直なまでに音楽に忠実なベームの音楽は、ドイツ・オーストリアのクラシック演奏の本質を伝えるものとして高く評価されていました。1970年代以降、つまりベーム70代後半から80代にかけての晩年の10年間は、クラシック音楽の伝統の守護神としての存在感を増し、特に日本においては3度の来日公演の絶賛とも相まって、急激にその評価と人気を高めていった時期でもありました。そのベーム生涯最後の10年間の冒頭に録音され たのがこのモーツァルト「レクイエム」です。
■ドイツ・グラモフォンにおけるモーツァルト録音の担い手
「モーツァルト指揮者」としてのベームの名声はすでにドレスデン国立歌劇場を率いていた1930年代に確立されており、その後ウィーン国立歌劇場に移ってからは、戦中・戦後を通じてウィーンの伝説的なモーツァルト・アンサンブルの基礎を築き上げています。すでにSP時代から主要交響曲の録音を手掛けており、LPが導入されてからもオペラの全曲盤を続々と録音するなど、レコード面でも高く評価されていました。ベームは、19世紀生まれでありながらも、感傷的なロマン主義とは一線を画し、「新即物主義(=ノイエ・ザハリッヒカイト)」とも称された、テンポの恣意的な伸縮のない、拍節感が明確なモーツァルト解釈は、20世紀後半のモーツァルト演奏の本流を体現したものといえるでしょう。ベームが1955年から録音を開始したドイツ・グラモフォンでは、ステレオ時代に入ってベルリン・フィルとの交響曲全集(1959年~1968年録音)というビッグ・プロジェクトのほか、「ドン・ジョヴァンニ」、「フィガロの結婚」、「魔笛」というオペラ全曲盤の録音を担い、「モーツァルトはベーム」と役割を振られていたかのような存在感を発揮していました。さらにこうして録音という形で固定され広く喧伝・販売されることによって、ベームのモーツァルト解釈の素晴らしさが世界中の音楽愛好家に伝えられることにもなったのです。
■ベーム晩年の充実ぶりを刻印した奇跡の名演
この「モーツァルトはベーム」というイメージは、ベームの1970年代の録音にも、ベルリン・フィルとのセレナード集、オペラ全曲盤録音の継続、ウィーン・フィルとの管楽協奏曲集などの大きなプロジェクトとして継承されていきます。1971年4月に録音された「レクイエム」はその中でもこのイメージの強化に最も貢献した録音と位置付けられます。ベームにとってはモノラル時代のフィリップス録音(ウィーン響)以来待望のステレオ再録音で、ライヴとは無関係にレコード録音のための純粋なセッションが組まれ、これほどの大曲にしては珍しく2日間で収録されました。ベームの晩年様式ともいうべき極遅のテンポに拠りながら全く弛緩したところがなく、強靭な生命力に貫かれ、この時期のベームの充実ぶりを刻印した文字通り奇跡の名演といえましょう。長めの弓運びでたっぷりと歌われる弦楽パート、ウィーン式の楽器を使った深みのある管楽パートは、ともにウィーン・フィルならではのコクのある響きを放ち、そこに加わるエディト・マティスをはじめとする当時30代の粒選りの独唱者、発声・ディクションともに名指揮者バラッチュによって見事にトレーニングされた大編成のウィーン国立歌劇場合唱団が、モーツァルト最晩年の慟哭を生々しく伝えています。ベームはこの録音の8ケ月後にオーケストラをウィーン響に変えて、ウィーン市内のピアリステン教会で「レクイエム」の映像を収録しており、ちょうどこの時期この作品に深く傾倒していたことが伺えます。
■最適の距離感で捉えられたオーケストラ・合唱・独唱
録音を担ったのはドイツ・グラモフォンのベテラン、ヴォルフガング・ローゼとギュンター・ヘルマンスのコンビ。客席が空だと残響が多く、セッション録音は必ずしも容易ではないムジークフェラインザールの響きの本質をとらえる手腕は見事。セッションの写真によると、実際の舞台上には合唱団だけで、オーケストラは座席を取り払った平土間に置かれており、舞台上に演奏者全員を詰め込むよりも各パートの分離のよい音作りを狙ったのではないかと思われます。その配置が功を奏したと思われ、ホール自体の持つ美しい残響を採り入れつつも手前にあるオーケストラとその奥の合唱の各パートがぼやけることなく、最適の距離感で捉えられています。独唱者の艶やかな美声も明晰ですがこれも近すぎず、合唱・オーケストラとのバランスも実に自然に構築されています。定評ある名盤だけにCD時代初期の1984年にCD化されて以来、カタログから消えたことがなく、1996年にはOriginal Image Bit Processing(OIBP)方式でリマスターされたDGオリジナルスにも組み込まれ、2004年にはSuper Audio CDハイブリッド、2010年にはSuper Audio CDシングルレイヤーでも発売され、さらに近年はMQA-CDや2度目のSuper Audio CDハイブリッド盤(2021年)としても出ているなど、新しいテクノロジーの真価を図るための基準盤ともいえる引っ張りだこの名盤です。今回、通算3度目となるSuper Audio CDハイブリッド化に当たっては、これまで同様、使用するマスターの選定から、最終的なDSDマスタリングの行程に至るまで、妥協を排した作業をおこないました。特にDSDマスタリングにあたっては、新たに構築した「Esoteric Mastering」を使用。入念に調整された ESOTERICの最高級機材Master Sound Discrete DACとMaster Sound Discrete Clockを投入。またMEXCELケーブルを惜しげもなく使用することで、オリジナル・マスターの持つ情報を伸びやかなサウンドでディスク化することができました。
収録曲
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
Wolfgang Amadeus Mozart
レクイエムニ短調 K.626
Requiem in D minor, K. 626
[1] レクイエム―キリエ
Requiem - Kyrie
[2] 怒りの日
Dies irae
[3] 奇しきラッパの響き
Tuba mirum
[4] 恐るべき御稜威の王
Rex tremendae
[5] 思い出したまえ
Recordare
[6] 呪われ退けられし者達が
Confutatis
[7] 涙の日
Lacrimosa
[8] 主イエス
Domine Jesu
[9] 賛美の生け贄
Hostias
[10] 聖なるかな
Sanctus
[11] 祝福された者
Benedictus
[12] 神の小羊―永遠の光
Agnus Dei - Lux aeterna
エディット・マティス(ソプラノ)
Edith Mathis, Soprano
ユリア・ハマリ(アルト)
Julia Hamari, Alto
ヴィエスワフ・オフマン(テノール)
Wieslaw Ochman, Tenor
カール・リッダーブッシュ(バス)
Karl Ridderbusch, Bass
ウィーン国立歌劇場合唱団
Chor der Wiener Staatsoper
合唱指揮:ノルベルト・バラッチュ
Chorus Master: Norbert Balatsch
ハンス・ハーゼルベック(オルガン)
Hans Haselböck, Organ
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
Wiener Philharmoniker
指揮:カール・ベーム
Conducted by Karl öhm
[録音]1971年4月13日~14日、ウィーン、ムジークフェラインザール
[初出]Deutsche Grammophon 2530 143(1971年)
[日本盤初出]ドイツ・グラモフォン MG2299(1971年11月)
[オリジナル・レコーディング]
[エクゼクティヴ・プロデューサー]ハンス・ヒルシュ、エレン・ヒックマン
[レコーディング・プロデューサー]ヴォルフガング・ローゼ
[バランス・エンジニア]ギュンター・ヘルマンス
[Super Audio CD プロデューサー]大間知基彰(エソテリック株式会社)
[Super Audio CD リマスタリング・エンジニア]東野真哉(エソテリック株式会社)
[テクニカルマネージャー]加藤徹也(エソテリック株式会社)
[Super Audio CD リマスター]2022年9月 エソテリック・オーディオルーム、「Esoteric Mastering」システム
[解説]浅里公三、寺西基之
[企画・販売]エソテリック株式会社
[企画・協力]東京電化株式会社
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■仕様:Super Audio CD ハイブリッド
■JAN:4907034224708
■レーベル:Deutsche Grammophon
■ジャンル:交響曲
■発売日:2022年12月10日
■制作・発売:ユニバーサル ミュージック合同会社
■企画・販売:エソテリック株式会社
モーツァルトの「白鳥の歌」へのベームの切々たる哀惜の念が結実。
■ドイツ・オーストリア音楽の本質を真っ正直に伝えるベーム
生前はウィーン・フィルやベルリン・フィルから神のように崇められ、カラヤンと人気を二分したオーストリアの名指揮者カール・ベーム(1894-1981)。音楽を流麗に磨き上げるカラヤンの派手な音楽作りと比べて、素朴で質実剛健・愚直なまでに音楽に忠実なベームの音楽は、ドイツ・オーストリアのクラシック演奏の本質を伝えるものとして高く評価されていました。1970年代以降、つまりベーム70代後半から80代にかけての晩年の10年間は、クラシック音楽の伝統の守護神としての存在感を増し、特に日本においては3度の来日公演の絶賛とも相まって、急激にその評価と人気を高めていった時期でもありました。そのベーム生涯最後の10年間の冒頭に録音され たのがこのモーツァルト「レクイエム」です。
■ドイツ・グラモフォンにおけるモーツァルト録音の担い手
「モーツァルト指揮者」としてのベームの名声はすでにドレスデン国立歌劇場を率いていた1930年代に確立されており、その後ウィーン国立歌劇場に移ってからは、戦中・戦後を通じてウィーンの伝説的なモーツァルト・アンサンブルの基礎を築き上げています。すでにSP時代から主要交響曲の録音を手掛けており、LPが導入されてからもオペラの全曲盤を続々と録音するなど、レコード面でも高く評価されていました。ベームは、19世紀生まれでありながらも、感傷的なロマン主義とは一線を画し、「新即物主義(=ノイエ・ザハリッヒカイト)」とも称された、テンポの恣意的な伸縮のない、拍節感が明確なモーツァルト解釈は、20世紀後半のモーツァルト演奏の本流を体現したものといえるでしょう。ベームが1955年から録音を開始したドイツ・グラモフォンでは、ステレオ時代に入ってベルリン・フィルとの交響曲全集(1959年~1968年録音)というビッグ・プロジェクトのほか、「ドン・ジョヴァンニ」、「フィガロの結婚」、「魔笛」というオペラ全曲盤の録音を担い、「モーツァルトはベーム」と役割を振られていたかのような存在感を発揮していました。さらにこうして録音という形で固定され広く喧伝・販売されることによって、ベームのモーツァルト解釈の素晴らしさが世界中の音楽愛好家に伝えられることにもなったのです。
■ベーム晩年の充実ぶりを刻印した奇跡の名演
この「モーツァルトはベーム」というイメージは、ベームの1970年代の録音にも、ベルリン・フィルとのセレナード集、オペラ全曲盤録音の継続、ウィーン・フィルとの管楽協奏曲集などの大きなプロジェクトとして継承されていきます。1971年4月に録音された「レクイエム」はその中でもこのイメージの強化に最も貢献した録音と位置付けられます。ベームにとってはモノラル時代のフィリップス録音(ウィーン響)以来待望のステレオ再録音で、ライヴとは無関係にレコード録音のための純粋なセッションが組まれ、これほどの大曲にしては珍しく2日間で収録されました。ベームの晩年様式ともいうべき極遅のテンポに拠りながら全く弛緩したところがなく、強靭な生命力に貫かれ、この時期のベームの充実ぶりを刻印した文字通り奇跡の名演といえましょう。長めの弓運びでたっぷりと歌われる弦楽パート、ウィーン式の楽器を使った深みのある管楽パートは、ともにウィーン・フィルならではのコクのある響きを放ち、そこに加わるエディト・マティスをはじめとする当時30代の粒選りの独唱者、発声・ディクションともに名指揮者バラッチュによって見事にトレーニングされた大編成のウィーン国立歌劇場合唱団が、モーツァルト最晩年の慟哭を生々しく伝えています。ベームはこの録音の8ケ月後にオーケストラをウィーン響に変えて、ウィーン市内のピアリステン教会で「レクイエム」の映像を収録しており、ちょうどこの時期この作品に深く傾倒していたことが伺えます。
■最適の距離感で捉えられたオーケストラ・合唱・独唱
録音を担ったのはドイツ・グラモフォンのベテラン、ヴォルフガング・ローゼとギュンター・ヘルマンスのコンビ。客席が空だと残響が多く、セッション録音は必ずしも容易ではないムジークフェラインザールの響きの本質をとらえる手腕は見事。セッションの写真によると、実際の舞台上には合唱団だけで、オーケストラは座席を取り払った平土間に置かれており、舞台上に演奏者全員を詰め込むよりも各パートの分離のよい音作りを狙ったのではないかと思われます。その配置が功を奏したと思われ、ホール自体の持つ美しい残響を採り入れつつも手前にあるオーケストラとその奥の合唱の各パートがぼやけることなく、最適の距離感で捉えられています。独唱者の艶やかな美声も明晰ですがこれも近すぎず、合唱・オーケストラとのバランスも実に自然に構築されています。定評ある名盤だけにCD時代初期の1984年にCD化されて以来、カタログから消えたことがなく、1996年にはOriginal Image Bit Processing(OIBP)方式でリマスターされたDGオリジナルスにも組み込まれ、2004年にはSuper Audio CDハイブリッド、2010年にはSuper Audio CDシングルレイヤーでも発売され、さらに近年はMQA-CDや2度目のSuper Audio CDハイブリッド盤(2021年)としても出ているなど、新しいテクノロジーの真価を図るための基準盤ともいえる引っ張りだこの名盤です。今回、通算3度目となるSuper Audio CDハイブリッド化に当たっては、これまで同様、使用するマスターの選定から、最終的なDSDマスタリングの行程に至るまで、妥協を排した作業をおこないました。特にDSDマスタリングにあたっては、新たに構築した「Esoteric Mastering」を使用。入念に調整された ESOTERICの最高級機材Master Sound Discrete DACとMaster Sound Discrete Clockを投入。またMEXCELケーブルを惜しげもなく使用することで、オリジナル・マスターの持つ情報を伸びやかなサウンドでディスク化することができました。
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
Wolfgang Amadeus Mozart
レクイエムニ短調 K.626
Requiem in D minor, K. 626
[1] レクイエム―キリエ
Requiem - Kyrie
[2] 怒りの日
Dies irae
[3] 奇しきラッパの響き
Tuba mirum
[4] 恐るべき御稜威の王
Rex tremendae
[5] 思い出したまえ
Recordare
[6] 呪われ退けられし者達が
Confutatis
[7] 涙の日
Lacrimosa
[8] 主イエス
Domine Jesu
[9] 賛美の生け贄
Hostias
[10] 聖なるかな
Sanctus
[11] 祝福された者
Benedictus
[12] 神の小羊―永遠の光
Agnus Dei - Lux aeterna
エディット・マティス(ソプラノ)
Edith Mathis, Soprano
ユリア・ハマリ(アルト)
Julia Hamari, Alto
ヴィエスワフ・オフマン(テノール)
Wieslaw Ochman, Tenor
カール・リッダーブッシュ(バス)
Karl Ridderbusch, Bass
ウィーン国立歌劇場合唱団
Chor der Wiener Staatsoper
合唱指揮:ノルベルト・バラッチュ
Chorus Master: Norbert Balatsch
ハンス・ハーゼルベック(オルガン)
Hans Haselböck, Organ
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
Wiener Philharmoniker
指揮:カール・ベーム
Conducted by Karl öhm
[録音]1971年4月13日~14日、ウィーン、ムジークフェラインザール
[初出]Deutsche Grammophon 2530 143(1971年)
[日本盤初出]ドイツ・グラモフォン MG2299(1971年11月)
[オリジナル・レコーディング]
[エクゼクティヴ・プロデューサー]ハンス・ヒルシュ、エレン・ヒックマン
[レコーディング・プロデューサー]ヴォルフガング・ローゼ
[バランス・エンジニア]ギュンター・ヘルマンス
[Super Audio CD プロデューサー]大間知基彰(エソテリック株式会社)
[Super Audio CD リマスタリング・エンジニア]東野真哉(エソテリック株式会社)
[テクニカルマネージャー]加藤徹也(エソテリック株式会社)
[Super Audio CD リマスター]2022年9月 エソテリック・オーディオルーム、「Esoteric Mastering」システム
[解説]浅里公三、寺西基之
[企画・販売]エソテリック株式会社
[企画・協力]東京電化株式会社