FLUX HIFI SONIC (スタイラス・クリーナー)

フォノカートリッジの針先を超音波洗浄！
アナログ盤本来のサウンドを享受するための注目アクセサリー

いま、日本のみならず世界的にアナログレコードが見直されている。アナログ盤を聴く行為は、スマートフォンや各種タブレットで音楽を聴取する手軽さとは、相反するスタイルといっていい。デジタル機器の大半はつなぎさえすればある程度の音が得られるが、アナログプレーヤーの周辺機器は手間隙を惜しまずきちんと調整を施したり、ディスク周りをクリーニングすることで、作品本来のサウンドが享受できる。

アナログ盤面のホコリやチリに対してはそれなりに気を使い、クリーナーなどを活用しているアナログ愛好家は少なくない。しかし、フォノカートリッジの針先のヨゴレまで意識しているアナログ・リスナーは少ないと思われる。敬遠されるのは針先がきわめて細く、取り扱いに神経を使う必要があることが要因だろう。

ここでご紹介するドイツのフラックス・ハイファイ(FLUX HIFI)から登場した電動スタイラス・クリーナー「SONIC」は、カートリッジの針先を掃除する注目すべきアクセサリーだ。

アナログ盤はそもそも溝(グルーヴ)に音が刻まれているため、いくらディスク面のみを掃除しても針先にヨゴレが付着していては溝から正確な音楽信号を読み取れない。音楽信号の刻まれた溝をきちんとなぞる(トレース)ことで、はじめて本来の音が聴取できるのだ。

「SONIC」は、超音波風呂や眼鏡クリーナーなどでお馴染みの超音波洗浄の技術が採用されている。1980年代前後に市場に出回っていた電動スタイラス・クリーナーのブラシパッドは上下方向にしか動作しなかったが、「SONIC」は最新技術の採用により、上下左右に加え斜め方向にも振動が伝わる構造となっている。この動作が針先をまんべんなくクリーニングしてくれる。

使い方はきわめて簡単だ。まず、本体をターンテーブル上に載せ、付属する専用クリーニング液「FLUX FLUID」を本体前方のブラシパッド部分に1滴垂らす。上部ボタンを押し、本体を稼働させた状態のブラシパッドの上に針先を載せる。この時、フォノカートリッジの針圧は、製品の適正針圧に設定しておく必要がある。クリーニングは15秒で終了となるので、針先を上げる。作業はこれだけで完了する。針先をブラシパッドに置いてから、本体を稼働させることだけはくれぐれも避けたい。カートリッジが想定外の所へ飛んでいくなどアクシデントを防ぐためだ。

「SONIC」の使い道はそれだけではない。フォノカートリッジのエージングにも使えるのだ。ダンパー部分を適度にほぐすことで、針先のエージングができる。エージングの際も先のクリーニング同様の手順で進め、15秒で針先を上げる。

なお、オプション品として補充用クリーニング液の「FLUX FLUID」(15ml・\6,000税別)が用意されているが、既存の液体スタイラス・クリーナーを流用することもできる。

フラックス・ハイファイの「SONIC」を活用し、アナログ盤本来の音を思う存分に楽しんでほしい。針先のヨゴレをしっかりと取り除くことは、大切な愛聴盤をいたわり、末長く付き合えることにもなる。


製品仕様

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型番：SONIC(ソニック)

●形式：スタイラス・クリーナー
●重さ：48g
●付属品：FLUX FLUID (クリーニング液・5ml)
●電源：単4乾電池×2本
●連続使用時間：約5時間

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