ステレオサウンド No.179 2011年 SUMMER

東日本大震災で亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された皆さまに心よりのお見舞いと一日も早い復興をお祈り申し上げます。

さて、ステレオサウンド179号の表紙を飾るのは、スコットランドのリン・プロダクツがこの春発表した最高峰Klimaxシリーズの最新作、従来機から大幅なヴァージョンアップを果たしたデジタルストリームプレーヤーKlimax DS/1、新型電源を搭載したパワーアンプKlimax Solo/dとKlimax Twin/dの３モデルです。今年の春から夏にかけては、これら３モデルを含めた必聴の新製品が目白押し。そこで179号では、国内外のブランドから続々登場している、この夏注目のニューモデルをフィーチャアした新製品大特集をお届けします。

特集1 NEW BIG SOUND
夏の新着16モデル徹底レビュー
昨2010年はスピーカーの注目モデルが続出した一年でしたが、今年は上半期を終えたこれまでのところ、国内外のメーカーからアンプの新製品が次々と登場し、「アンプの一年」を予感させる状況になっています。この特集１では、それらの新作アンプのなかから特に注目していただきたいモデルを選び、それに新進ブランドのスピーカーなど他ジャンルの注目モデル数機種を加えた、計９ブランド16モデルの魅力を詳しくご紹介しています。採り上げているのは、今号の表紙を飾ったリンKlimaxシリーズ、前号の表紙を飾ったダン・ダゴスティーノのパワーアンプ（別項でインタビュー記事も掲載）、エソテリックの新作アンプ、アキューフェーズのデジタル・エレクトロニック・クロスオーバーなど。いずれも読者の皆さまに一度は聴いていただきたい、この夏必聴の新製品です。

特集2 最新ハイクラスアンプ試聴テスト
特集２はパワーアンプとプリメインアンプを対象としたオーソドックスな比較試聴テストです。採り上げているのは、2010年以降に発売されたモデルを中心とした計23機種（パワーアンプ10機種、プリメインアンプ13機種）。価格帯はパワーアンプが約100万円から200万円、プリメインアンプが約30万円から200万円となっています。パワーアンプのテストでは、リファレンス・プリアンプに加えて、各パワーアンプと同一ブランドのプリアンプを使って試聴を行ない、計10モデルのポテンシャルを多角的に検証しています。オーソドックスな試聴テストだからこそ可能な、いまのアンプの実力と特質がよく分かる特集です。

そのほかにも、４人の評論家と作家による巻頭エッセイ、今号からスタートした「間違いだらけのアクセサリー選び」、さまざまなスタイルでヘッドフォン・リスニングを愉しまれている方を取材した「ヘッドフォンとつくる音楽生活」などの新規企画を揃えています。また、レギュラー企画では、“デジタルファイル再生を極める”という副題が付いた「プレミアム・デジファイ」、久々に小型スピーカーの試聴テストを行なった「ニアフィールド・リスニングの快楽」特別篇、声楽家の林 美智子さんをお招きした「音のたまもの」などにご注目ください。（ステレオサウンド編集部）


CONTENTS

●巻頭エッセイ 今こそオーディオを、そして音楽を！
柳沢功力／菅原正二 山口 孝／堀江敏幸

●特集1 NEW BIG SOUND 夏の新着16モデル徹底レビュー
リン＝クライマックスDS／1──三浦孝仁
プライマー＝CD32、I32、R32──小野寺弘滋
リン＝クライマックス・ソロ／d、クライマックス・ツイン／d──和田博巳
アキュフェーズ＝DF55──柳沢功力
リン＝アキュレート・コントロール／K、アキュレート2200／1──山本浩司
ソウリューション＝745──三浦孝仁
ダン・ダゴスティーノ＝モメンタム──三浦孝仁
ゴールドムンド＝ミメイシス22ヒストリー──柳沢功力
ゼラトン＝ゼラトン・グランド・75 イアーズ・エディション──傅 信幸
ナグラ＝300i──傅 信幸
エソテリック＝A02／I03──和田博巳

●特集2 最新ハイクラスアンプ試聴テスト
Part 1　パワーアンプ 100-200万円クラス 10モデル 黛 健司／三浦孝仁
Part 2　プリメインアンプ 30-200万円クラス 13モデル 小野寺弘滋／傅 信幸

試聴方法
新連載　間違いだらけのアクセサリー選び 藤原伸夫／根岸邦夫

●プレミアム・デジファイ
デジタルファイル再生を極める
新製品リポート 黛 健司／三浦孝仁
ケンブリッジオーディオ＝iD100
オンキヨー＝TX8050
オルソー・スペクトラム＝USB201
フェーズメーション＝HD7A192、HD7D192
PSオーディオ＝パーフェクトウェーブ・ブリッジ

・ピアソラのアメリカン・クラーヴェ3部作が、2枚組のハイレゾ音源DVD-ROMで登場　和田博巳

・ヤマハNP-S2000自宅体験リポート（後編） 宮下 博

・導入記
ブルメスター＝100 柳沢功力
タンノイ＝キングダム・ロイヤル 諸石幸生

・ダニエル・ダゴスティーノ氏ロングインタヴュー 三浦孝仁

・ヘッドフォンとつくる音楽生活

・マイ・ヘッドフォン・スタイル ────小林悟朗／櫻井 卓／津田ウィリアム・ジョン

・当世ヘッドフォン・リスニング考 高津 修

・連載 音技の国の散歩道　夏の道 ステレオアンプのモノ接続 高津 修

・連載 聴く鏡 A面B面 菅原正二

・連載 音のたまもの 第 回 ゲスト：林 美智子（声楽家） 小林悟朗

・部屋に広がる森の音場感 AGS導入リスニングルームを訪ねる 藤原陽祐

・連載 ニアフィールドリスニングの快楽 和田博巳
第50回 特別篇［小型スピーカー70万円以下16機種試聴］

・最新コンパクト・システム3機種を聴く 小林慎一郎

・速報 アキュフェーズ 最新SACDトランスポート＆D/Aコンバーター

・マッキントッシュ 新作プリアンプ＆パワーアンプ──────編集部

・TEST REPORT　2011 SUMMER
話題の新製品を聴く
小野寺弘滋／高津 修／傅 信幸／黛 健司
三浦孝仁／宮下 博／柳沢功力／山本浩司／和田博巳

・スピーカーシステム
オーディオマシーナ＝CRM＋CRS
フォステクス＝GX100（PB）
モダン・ショート＝パフォーマンス6
ムジークエレクトロニク・ガイザイン＝ME901KA
ポッドスピーカーズ＝スモールポッド・アクティブ
クアドラル＝オーラム・アルタンVIII、オーラム・メガンVIII、ロジウム20
ライドー＝Xモニター
ローゼンクランツ＝RK-AL12／gen2
スペンドール＝SP100R2
スペンドール＝A9、A3
ヴィエナ・アコースティクス＝モーツァルト・グランド・シンフォニーエディション、ハイドン・グランド・シンフォニーエディション

・CDプレーヤー
クリーク＝エヴォリューション2
オンキヨー＝C7030

・CDトランスポート
CEC＝TL3N

・BDユニバーサルプレーヤー
オッポ＝BDP93ニューフォース・エクストリーム・エディション

・D／Aコンバーター
アンテロープ＝ゾディアック・ゴールド＋ボルティカス
ヘーゲル＝HD20
ワイス＝メデア＋OP1-BP

・プリアンプ
ブルメスター＝099
コンラッド・ジョンソン＝ET3
ダッサン＝R10i
テクニカルブレーン＝TBCゼロEX

・パワーアンプ
レイミョー＝KAP777

・プリメインアンプ
ダッサン＝R30i
オンキヨー＝A7VL
ピュアスピード＝UIA5000
トライオード＝TRV88SER、TRX-PM84

・ADプレーヤー
ドクトル・ファイキャルト・アナログ＝ブラックバード
ラックスマン＝PD171
オラクル＝パリスT

・フォノカートリッジ
ジャン・アラーツ＝MC1ボロン
オルトフォン＝エクスプレッション

・フォノイコライザー
アリオン＝フォノ・ベーシック
ミュージカル・サラウンディング＝ノヴァ・フォノメナ

・パッシヴアッテネーター
アムトランス＝APCG01S Tuk
フェーズメーション＝CM1000

・クロックジェネレーター
オーディオ＆デザイン＝シンクロ・ジーニアスHDプロ＋

・ヘッドフォンアンプ
コード＝コーデット・トーカン・ブルー

・MCトランス
GTサウンド＝GTS-LT1

・SOUND SCOPE
　dCSからスカルラッティDAC、スカルラッティ・アップサンプラー用ファームウェア登場──三浦孝仁

・試聴ディスク一覧

・SS HOT NEWS
　リン＝ユーフォリック／1、ラディカル／1、ラディカルAK／1──編集部

・ハイエンドショウ トウキョウ2011スプリング・リポート──編集部

・東北地方　販売店近況

・連載 SS MUSIC REVIEW & ESSAY

New Discs
クラシック＝東条碩夫／宮下 博／諸石幸生／柳沢功力
ジャズ＝原田和典
ポピュラー＝高橋健太郎／和田博巳

・連載 The Best Sounding CD 嶋護の一枚

・連載　音楽に心躍る日々 小林慎一郎

・連載　聴き方の達人 岩田由記夫

・連載　スタジオの音が聴こえる 高橋健太郎

・連載　現代の名演奏家たち 舩木篤也

・セーラー万年筆 × N＆FのガラスCDが8タイトル登場 宮下 博

・SACD-SHM仕様-注目作品が続々発売 編集部

・エソテリックSACD名盤復刻シリーズ 新作紹介 小野寺弘滋

・大人のための音楽サロン、DENON銀座音楽倶楽部 編集部

・書評　音楽之友社からムックが続々リリース 宮下 博

・書評　嶋 護　著「クラシック名録音106究極ガイド」 許 光俊

・SSインフォメーション

・JUST NEW COMPONENTS

・KEF　ミュンヘンで「BLADE」発表 三浦孝仁

・連載　音楽の誘拐 許 光俊

・追悼　安齋吉三郎先生